ディハルトはティアリスが好きです。
ディハルトに取ってティアリスは一番大切な女の子、でもそれは飽くまでも妹としてなんですね。ディハルトはティアリスが自分を兄としてではなく、異性として好きな事に気付いているんですよ。
だからディハルトはティアリスに取っての憧れのお兄さんを演じている。
勿論、常に意識的に演じている訳ではなくて、二人の関係性から自然とそういう態度を取っているというだけ何ですが、それでも少なからずティアリスの憧れの対象として意識的に頼れる存在を演じているところはある。
当方のディハティア観を語る上ではフレアの存在が欠かせません。
ディハルトは5歳から11歳まではバーラルで過ごしました。そこでフレアと出会って初恋をしています。
ディハルトに取って騎士になるという事は小さい時からの夢でした。
でもそれは小さい女の子が「お嫁さんになる」っていうくらいの漠然とした夢だったと思うんですよ。あの世界では男の子なら誰でも「将来は騎士様になりたい」と夢見ている。そんな漠然とした夢がフレアと出会い彼女を守りたいと強く思った事で明確な目標となります。
「フレアを守るために騎士になる!」と。
ディハルトは11歳の時、騎士見習い修行のためにラーカスに戻り、5歳のティアリスと出会います。そこで6年間過ごし晴れて正騎士になる訳ですが、周囲に大人しかいない環境で比較的年齢の近いディハルトにティアリスは懐く訳ですよ。小さい子の感情なんて分かり易いですから、年上のディハルトはティアリスの気持ちが分かってしまいます。
ティアリスがディハルトと出会ったのは5歳で、11歳までの6年間を共に過ごしてきました。
ディハルトがフレアと出会って将来を決めるまでの期間と同じなんです。
だから、ディハルトは自分がティアリスの将来歩む方向に影響を与える可能性が見えている。当然ティアリスの事は妹の様な存在として大切に思っていますが、ティアリスが自分と同じ様な境遇にいる事がディハルトのティアリスを大切に思う気持ちを強くさせていると思うんです。
でも、どんなにディハルトがティアリスの事を大切に思っていて、それが一番大切なものだとしても、ティアリスはディハルトに取って幼すぎて異性としては見られない。
そしてウィリアム卿が亡くなってからは単に兄というだけではなく、ウィリアム卿の代わりの保護者役であるという責任感も芽生えています。
ティアリスはディハルトに取って大切な存在になればなる程、ディハルトに取って異性からは遠い存在になっていくんです。
それはティアリスにとっては残酷な事ではありますが、絶対に異性になれない彼女にとっては少なくとも妹としてなら大切にして貰えるという事は同時に救いでもありです。
そして、ティアリス自身ディハルトに恋焦がれる反面、それ以上にディハルトに自分を異性として好きになって貰いたくないと思っている。
ディハルトとの擬似兄妹関係はティアリス自身に取っても、とても心地良いものなんですね。だから、その関係が壊れる事が怖い。
それは女の子としてディハルトに好きになって貰う事を超える程ティアリスに取って大事な関係なんです。
この二人は恋愛以上のもっと深い絆で結ばれていて、お互いがお互いに足りないものを補って手を取り合って生きていっている。だからいずれ、大人になってそれぞれ別の道を歩む時が必ず来るのを何よりも恐れている。
でも、そうなったとしても二人とも心の底でお互いが一番大切な存在のまま生きていくと思うんです。
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